Electigmaについて

約120万年前のDNAを復元することに成功!マンモスの進化の過程が明らかに

地球に生息する多種多様な生態系はどのような過程を得て形成されたのでしょうか?

進化には、今なお不明な点が数多く存在していますが、その一部が解明されたようです。

ストックホルム大学古生物センターを中心とした国際的な研究チームは、記録上最も古いDNA塩基配列を分析し、マンモスがどのように寒冷地に適応したのかが明らかになりました

また、発見された化石は、これまでに知られていない遺伝的系統の生物とのハーフだったことも判明しました。

研究報告:Nature / Million-year-old DNA sheds light on the genomic history of mammoths /Corresponding authors : Tom van der Valk or Love Dalén.

スポンサードリンク

ハイブリッドマンモス

生物の死後、DNAは驚くほど速く分解されます。

軟体部分はバクテリアなどの微生物によって分解されます。骨や歯も例外ではありません。

理想的な凍結状態を維持した場合のみ何百万年という期間を生き残ることができますが、ほとんどが数千年以内に分解されます。

そのため、多くの研究者は100万年が理論上のDNAの生存限界であり、それを超えたものは抽出できたとしても状態が悪すぎて研究には使用できないと考えられていました。

ですが、研究チームはその限界を押し広げることに成功しました

遺伝サンプルは1970年代にシベリアで発掘された3つの歯から抽出されました。

これらのうち、2つは100万年以上前のものであり、一般的なマンモス(=ケナガマンモス)の登場以前に生息していたものです。

このゲノムを分析した結果、最も古い標本は未知の遺伝系統に属したマンモスであることが明らかとなりました。現在、この種はクレストフカマンモス(Krestovka mammoth)と名付けられています。

さらに、3つのうち最も新しいものはクレストフカ系統とケナガマンモスとの混血であったことも判明。これまでシベリアには1種類のマンモスしか生息していなかったと考えられていましたが、その種が異なるマンモスと交配していたことも明らかとなったのです

スポンサードリンク

寒さへの適応、進化

今回の発見により、研究者らは100万年前のDNAを他の時代のマンモスと比較できるようになりました。

これは、マンモスがどのようにして毛髪、脂肪などを定着させ、寒冷地に順応していったかを推察する重要な手がかりとなります。

分析によると、寒冷地に適応するための遺伝子は100万年前のマンモスの時点ですでに存在していました

この結果は、マンモス系統における進化・適応は時間をかけてゆっくりと徐々に行われていったことを意味しています。

スポンサードリンク

さらなるDNA復元の可能性

永久凍土にはさまざまな年代の生物が保存されており、その中には遥か過去を生きていた標本も存在しています。

2016年には、タンザニアから発掘された380万年前のダチョウの卵殻からタンパク質が検出されたと報告が上がっており、かつて考えられていた復元上限に修正が加えられようとしています。

太古の遺伝子の復元は依然として高いハードルが存在します。

しかし、それを乗り越えることができれば、地球の財宝を掘り当てることができるかも知れません。

研究チームのダレン教授は「将来的には、100万年前に近い人間の非永久凍土標本からDNAを復元する方法があることは十分に可能です。」と、論じています。

研究者によると、永久凍土層から数百万年前の人類が発掘される可能性は非常に低いとのことですが、深い洞窟ならば良い保存状態の標本が産出される可能性があると言います。

初期のネアンデルタール人のDNAが復元されるのもそう遠くないかも知れません。

reference : Stockholm University / nature