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子供の指の比率は親の収入レベルを反映している可能性がある

1998年、ジョン・T・マニング博士が、出生前の母親の胎内で生産された男性ホルモン(=テストステロン)の量によって、人差し指と薬指の比率が決定するという研究を発表しました。

以来、世界中で1,000を超える追加研究が行われ、様々な議論がかわされてきました。

そしてこのほど、イギリス・スウォンジー大学が発表した研究によって子供の人差し指と薬指の比率(以下2D:4D)と親の収入レベルとの間に関連性があることが判明しました

チームによると、この現象は「子孫繁栄を目的とした無意識の進化的反応」とのこと。

研究報告:the Journal of Biosocial Sciences / Parental income inequality and children’s digit ratio (2D:4D): a ‘Trivers-Willard’ effect on prenatal androgenization? / Kevin Sullivan.et.al

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男女で違う「2D:4D比」とは

研究は、「2D:4D比」として知られる比率に基づいています。

ご自身の人差し指を薬指を比較して、短ければ「比率が小さい」、同じぐらいならば「比率が大きい」となります。

この長さは、胎児期に浴びたテストステロンエストロゲンが影響しており、一般的に男性は薬指が長い人が多く、女性の場合はほぼ同じという傾向にあります。

これらのホルモンは、運動能力に関連しているだけでなく、攻撃性や性的指向との関係性も示唆されているため、この傾向をさらに理解するために、多くの調査が行われてきました。

しかし、本研究は、親の収入との関連性に焦点を当てているという点で、他とは異なっています。

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無意識にホルモンバランスを最適化させている?

研究チームは、BBCのオンライン調査を利用して約19万人のデータを収集。各親の収入と「2D:4D比」の関連性を分析しました。

この際、参加者には、人差し指と薬指を測定する方法が指示されています。

調査の結果、以下の3つが判明しました。

1.裕福な家庭の子供は2D:4Dの比率が低く、薬指が長い。これは胎児期にテストステロンを多く浴びたことを意味している。

2.低所得者の子供は2D:4Dの比率が高く、薬指が短い(人差し指と同じぐらい)。これは胎児期にエストロゲンを多く浴びたことを意味している。

3.この結果は子供の性別関係なく見られる。

研究チームは、この研究が両親が申告した収入に依存しており、不確かなものであることを認めていますが、それを考慮した上で、親の収入が彼らの子孫の2D:4Dに影響を与えている可能性があると結論づけました

また、今回の研究によって、高所得者の母親は、娘を犠牲にして息子の健康を向上させ、低所得者の母親は、息子を犠牲にして娘の健康を向上させるために、妊娠中のホルモンバランスを変化させていることも示唆されました

これは、哺乳類の雌が周囲の環境に合わせて子孫の性比を調節することが可能とする説(=トリヴァース・ウィラード仮説)と一致します。