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半世紀前に月面で行方不明となったゴルフボールがようやく発見!実はそんなに飛んでなかった

1976年2月5日、アポロ14号は史上3度目となる月面着陸を成功させ、衛星の内部構造の調査や岩石の採取などの科学調査を行っていました。

宇宙飛行士の1人、アラン・シェパードはいくつかの機材とともにゴルフボールと6番アイアンを持って月面に降り立ちました。この時に行われたゴルフが人類が月面で行った初のスポーツです

彼は何回かの練習の後、2球ボールを撃ちました。この時に放たれた2球目は月面に落ちることなく飛び続けたとされ、それを見たシェパードは興奮しながら「マイル!!マイル!!マイル!!」、と叫んだそうです。

しかし、彼のこの発言はある種の冗談であり、少しばかり誇張されたものだったようです。

全米ゴルフ協会(USGA)は2月5日に発表した声明の中で、月面の低重力にも関わらず、彼の放った2番ボールは40ヤード(36.58m)しか飛んでいなかったことを明らかにしました

ボールを発見した画像の専門家、アンディ・サンダース:https://twitter.com/AndySaunders_1

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フライトフィルムを高解像度に

スイングの瞬間が収められた唯一のビデオは荒く、不鮮明であったため、それのみを頼りにボールを探し当てるのは困難でした。

アンディ・サンダースは月面ミッション中に撮影された画像を最新の補正技術にかけ、ムーンショットの映像を分析することで2球目のディボット痕(ボールによって削り取られた芝・地面)を捜索しました。

彼は、ジョンソン宇宙センター(JSC)が凍結していたフィルムをデジタル的に処理し、乗務員が撮影していたビデオをスタッキングすることで細部の解像度を強化しました。

また、2009年に打ち上げられたルナー・リコネサンス・オービター(LRO)が撮影した画像からディボットとボールの距離を測定したようです。

その結果、2つ目のゴルフボールの位置と飛距離が特定されました。

どうやら、実際には「何マイルも何マイルも」移動したわけではなく、40ヤードほどしか飛距離を伸ばすことができなかったようです

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この飛距離は仕方ない?

結果だけ見るならば『ひどいショット』と言われて終わりかもしれません。

しかし、月面はゴルフをするにはあまりにも不向きだったのです

まず、シェパード宇宙飛行士が使用したクラブはその場しのぎで作られたパフォーマンスの悪いものでした。

彼は、柄の部分をサンプル採取のための折りたたみ式の道具で代用し、先端のアイアンを靴下の中に隠して「密輸」したと言われています。

また、着用していた宇宙服は視界が悪く、柔軟性も足りなかったため、彼は片手撃ちしかできませんでした。

このことに対してサンダースは、

「月は事実上、巨大な、ブレーキのかかっていない、岩だらけのバンカーです。」

(中略)

「完全なスーツを着て、ヘルメットをかぶり、厚手の手袋をしていることを想像してみてください。クラブヘッドが(ボールに向かって)下に引っ張られる重力がほとんどなかったことも忘れないでください。」

「シェパードが接触させて、ボールを宙に浮かせたという事実は極めて印象的です。」

と、コメントしています。

では、月面でゴルファーはどこまでボールを打つことができるのでしょうか?

計算によると、プロゴルファーがピッタリ45度の角度を保証できるクラブを使用し、時速298キロでボールを打った場合、それは1分間以上空中を漂い、約4キロを移動するという結果が出ているようです。

月面でゴルフをする予定があるならば、是非参考にしてみてください。

references:USGA/BBC