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主成分はメタン!タイタンには深さ300m以上の海が存在する可能性がある

土星の最大の衛星「タイタン」は、太陽系で唯一、安定した水を豊富に持つ衛星です。特徴だけならば衛星というより、惑星に近いかもしれません。

しかし、その環境は地球とは大きく異なります。

衛星表面を流れる水は、液体メタンと液体エタンで構成されており、それによる川、湖、海が形成され、タイタンを絶えず循環しています。

そしてこのほど、タイタン最大の海に流れ込む河口の深さ、反射を測定することで、海の深さを測定することができました。それによると、中心部は少なくとも1000フィート(約300m)程はあると推定されています。

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月の海は深い?浅い?

アメリカ航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)によって開発された偉大な衛星「カッシーニ」は、2017年の運用終了まで、土星とその月たちに関するデータを収集していました。

当然、タイタンも例外ではありません。

カッシーニは、タイタンの地表をレーダーで測定し、地表を流れる川や海のデータを収集しました。

アメリカ・コーネル大学の研究チームは、2014年のスイングバイ時にカッシーニが集めたデータを解析、水面から反射した帰還信号と液体を通過して海底から帰還した信号の時間差によって河口と海の深さを推測しました。

その結果、河口の最大深度は約85m(誤差1σ)であることがわかりましたが、タイタン最大の海「クラーケン・メア」の中心部は信号が帰ってこず、計測できませんでした。

しかし、河口から推定された液体の組成、液体の誘電性(誤差あり)などの要素を組み合わせた結果、カッシーニのレーダーが探知できた水深は最大で300mであり、信号が帰ってこなかったことから中心部分はもっと深い可能性があるとチームは推測しました。

「最大の海であるクラーケン・メアを除いて、タイタンの各海の深さと組成はすでに測定されています。クラーケン・メアは偉大な名前を持っているだけでなく、(タイタン)表面の液体の80%が含まれています。」と、筆頭著者のバレリオ・ポッジャリ氏は声明で語っています。

これらの推定を考慮すると、クラーケン・メアは表面に存在する他の主要な液体と組成がそれほど変わらないように見えます。そしてこれはタイタンを理解する上で重要な事実です。

タイタンの大気中のメタンは、太陽の紫外線によって分解され、他の分子に変換されます。そのため、エタンの比率が高くともおかしくないのですが、メタンはまだ豊富に残っており、その発生源は未だ謎に包まれています。

それらを解き明かすべく、現在、NASAはタイタンに生命の徴候があるかどうかを調査するための「ドラゴンフライ計画」に取り組んでおり、2026年に打ち上げ、2034年にタイタンの地表に降り立つ予定です。

Consultations:CORNELL CHRONICLE/AGU