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途方もなく大きい「超大質量ブラックホール」が存在する可能性が浮上

あらゆるものを吸い込む黒い穴。それは宇宙でもっとも極端な天体です。あらゆる天体の中でもっとも高密度で重力が強いのが「ブラックホール」で、その中でも巨大なものが「巨大ブラックホール」です。

では、巨大ブラックホールの大きさに限界はあるのでしょうか?

王立天文学会月報に掲載された論文は、「SLABs(stupendously large black holes)」、つまり途方もなく大きなブラックホールが、現在考えられている上限を超え、銀河クラスまで巨大化できる可能性があることを示唆しました。

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ブラックホールは無限に大きくなれるのか

ほとんどの銀河系の中心には、巨大ブラックホールがあると考えられています。

例えば、わたし達が住んでいる天の川銀河の中心には、太陽の400万倍の質量を持つ「いて座a*」が鎮座しています。通常のブラックホールが太陽の10~30倍程度であることを考えると、いかに突出しているのかがわかるでしょう。

また、クエーサー(quasar)と呼ばれる天体の中心には太陽の100万倍から100億倍の質量を持つブラックホールが存在するとされています。

このように、わたし達が想像できないほど巨大なブラックホールですが、ある一定のルールが存在します。それは、いかなるブラックホールであっても質量には上限があり、それは太陽質量の100億倍付近であるということです。

これは、ブラックホールが物質を吸い込む過程で放出されるエネルギーのせいで周辺の環境が高温になりすぎることで新たな恒星が誕生しなくなり、何も吸い込むものがなくなったブラックホールはいずれ成長が止まるためです。

しかし、ロンドン・クイーンメアリー大学が発表した新しい研究は、ブラックホールがこの上限を回避してより大きくなれる可能性があることを報告しています。

チームは、そのようなブラックホールがビックバンの直後、銀河系が誕生する前に形成された『原始ブラックホール』であると考えています。

原始ブラックホールとは、宇宙の最初期に形成された可能性のある仮説上のブラックホールです。星の最後として形成される通常のものとは違い、宇宙誕生から1秒未満の初期に大きな密度ゆらぎを持った領域が重力崩壊してできたもののため、我々の常識を覆すほど巨大になる可能性があります。