Electigmaについて

外科医の誕生日当日に手術を行うと患者の死亡率が高くなるという研究結果

カリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究チームは、「外科医の誕生日に手術を受けた患者は他の日に同様の処置を受けた人と比較して、30日以内に死亡する確率(術後30日死亡率)が高くなる。」ことを示す論文を発表しました。

この研究は2020年11月12日にbmjに受理されました。

スポンサードリンク

医者も誕生日は休みたい

研究者らは約48,000人の外科医が米国の病院で行った980,876件の手術を分析し、その内の2,064件(約0.2%)が執刀医の誕生日に行われたことを突き止めました。

また、患者は65歳から99歳までの高齢者であり、2011年から2014年までの間に冠状動脈バイパス移植や腎切除、虫垂切除、小腸切除、脊椎癒合など17の緊急手術のうち1つを受けていました。

分析の結果、外科医の誕生日に手術を受けた患者の死亡率は6.9%であったのに対し、他の日に手術を受けた患者の死亡率は5.6%でした。チームによるとこの『誕生日効果』は相当なもので、「祝日(クリスマスや正月など)や週末など、他のイベントの影響と比較しても遜色がない。」と語っています。

著者らは、外科医の誕生日は他の日と比べて注意力が散漫になるのではないかと疑っているが、なぜこのようなことが起きるのかを解明するためにはさらなる研究が必要だとしています。

本調査結果にはいくつかの制限が存在します。例を上げると、問題の患者の死亡率が高くなる正確なメカニズムを説明できなかったため、外科医の誕生日と患者の死亡との間にある因果関係を解明することができていません。

さらに、これらは緊急の処置を受けた高齢者に焦点が当てられており、若者や一般的な手術を受けた患者には適応されない可能性があります。

また、チームは外科医が誕生日に手術を行うことを避けていることも発見しました。調査対象となった外科医は、2,144人の外科医が誕生日の1日前に、2,027人が誕生日の翌日に手術を行ったのに対し、誕生日当日に手術を行ったのは1,805人だけでした。

著者らは「このことは、誕生日がその日に手術をしないことを選択する十分に重要な要因であることを示しており、手術を選択する外科医にとって気が散る要因になり得るという我々の仮定の信憑性を裏付けるものです。」と述べています。

参照:scitechdaily/psychnewsdaily