過去、幾度となく開発されてきたロボットアームはゆっくりとしか動くことができず、パワーも足りなかったため軽作業にしか限られてきました。
しかし私達が求めているのは貧弱なアームではなく、装着した人をスーパーヒーローに変えるようなパワフルなものです。
そのような需要に答えるべく、カナダのシェルブルック大学の研究者たちは果物の収穫を助け、スパナなどの道具を労働者に提供し、壁を突き破る威力のあるロボットアームを開発しました。
これをつければあなたもヒーローになれること間違いなしです!!

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どんなアームなの?
アームの重量は約6ポンド(4キログラム強)、実際の腕と同じぐらいの重さです。
比較的軽量ながら5キロの重量を持ち上げることができ、最高速度3.4メートル/毎秒の速度で動かすことが出来ます。

残念なことに現在は自律化出来ておらず、アームを操作するには2人目の操縦者の入力が必要です。
研究者はセンサーを埋め込むことにより自動的に野菜を収穫してくれるだけでなく、工具などを装着者に提供するなど、より多くの共同作業を行うことができる可能性があると語っています。
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「第三の腕」の気になる性能
それでは、この「エクストラアーム」にできることを見ていきましょう。
人間の腕の性能を模倣することを目標としたこのアームは3つの関節と先端のアタッチメントにより多彩な動きが可能となっています。

例えば、装着者が果実を採取するのを手伝ったり。

壁を塗装する装着者の補助をすることも出来ます。ロボットアームにより梯子が必要となるような高所の作業でもしっかりと両手で握ることができるため、安全に作業することが出来ます。

さらに、このロボットは建設現場で非常に便利です。先端のアタッチメントを鉄球に交換することにより、強力なハンマーに早変わり。硬い壁を破壊することが可能です。
友情を育むことだって出来ますよ。


バドミントンだって出来ます。シャトルを打ち返すには2人目の操縦が必要ですが、最高速度3.4メートル/毎秒という速度を出せるからこそできる芸当と言えるでしょう。

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まだまだ進化できる
重ねて言いますが、このロボットアームの操作には2人目の操縦者が必要です。
いくら楽に作業ができるとはいえ、ロボットアームの作業量と人間の作業量を比較してしまうと、現在のロボットアームは効率が悪いと言わざるを得ません。
そのため、今後はアームに「自律性」を持たせることが課題と言えるでしょう。
それに伴い、やはり人間の意志というものを理解させる必要があります。例えば、両手がふさがっていてドアを開けてほしい場合、「いつドアを開けるのが適切なタイミングなのか」を学習させる必要があります。
この課題を乗り越えるのは困難ですが、それが可能となった暁には私達が望んでいるような、真の「第三の腕」が誕生することでしょう。
参照:IEEE Spectrum / dailymailonline