ロックダウンによって人間が引き起こしていた地球の振動が平均50%減少

世界的なcovid-19の蔓延によって、人と人との接触が減り、観光客が減少し、道路上の車の数がまばらになったため記録された中で「最も長く最も減衰が顕著な期間」が発生しました。

Science紙に掲載された最新の研究によると、ロックダウンの影響で人間に起因する地球規模の「地震ノイズ」が半減したことが明らかになりました。

「地震ノイズ」の低下はニューヨークシティやシンガポールなど人口密度の高い地域で特に顕著に観測されましたが、ドイツの黒い森やナミビアのルンドゥなど人があまりいない地域でも記録されました。

人為的な振動の低下を検出した地震観測所の世界地図
117か国に置かれた268の地震計、赤が振動の低下を示している。credit : Lecocq et al

地球の振動は、地震や火山などの自然現象から発生することもあれば、旅行や産業などの人間の活動から引き起こされる場合もあります。

これらの人為的な騒音は地震計で測定されており、世界中の観測所からデータを取得することにより増減を追跡することができます。

これまではクリスマスや正月などの人の活動が鈍る期間、週末や夜間に減少が確認されていましたが、ロックダウンによって引き起こされる振動の低下は、これらの期間中に見られるものを凌駕するものでした。

研究チームはデータを収集するために117カ国の268箇所の地震観測所からなるグローバルネットワークの地震データを調べ、ロックダウン前のデータと比較しました。

調査の結果、268箇所の内185箇所の観測所で、ロックダウン中にノイズレベルが平均して50%減少していたことが判明しました。

研究著者の1人であるヒックス博士は「私たちの足下の固い地球に対するコロナウイルスの人為的影響を世界的に調べた初の研究です。」と、コメントしています。

2020年3月23日のイギリス、24日にブラジルが続いたことにより、世界的な封鎖措置が実施された3月から5月に世界は「最も長く最も減衰が顕著な期間」を経験しました。

振動の最大の低下はニューヨークやシンガポールなどの大都市で見られましたが、ロックダウンと観光シーズンが重なったバルバトスのような島でも騒音が約50%減少したことが記録されています。

本研究はパンデミックの影響について興味深い洞察を提供するだけでなく、人間が無意識に発生させている騒音の大きさや自然の地震振動に関連する研究の新たな道を開くものです。

静かな時間のおかげで、研究者たちは、普段ならばかき消されてしまうような微妙な地震の信号を聞き取ることが可能となっていました。これにより差し迫った災害の兆候が発見される可能性があり、警告の兆候を検出するための新しい技術につながる可能性があります。

ヒックス博士は「この洞察が、地球の音に耳を傾け、他の方法では見逃してしまうような自然の信号を理解するのに役立つ新しい研究を生み出すことを期待しています。」と語っています。

参照:ICL / New Atlas