「ストーンヘンジ」近辺で直径2kmもの巨大サークルを描くように作られた建築物遺跡が発見される

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イギリスの田園地帯にそびえ立つ古代遺跡「ストーンヘンジ」は地球上で最も有名な遺跡と言っても過言ではありません。

高さ7メートルの組石(トリリトン)5組を中心に、天文学的な計算のもと配置された30個前後の立石は見たものに古代の神秘を感じさせます。

しかし、それらはかつてこの地域にそびえ立っていた建物のほんの一部かもしれません。

最新のフィールドワークと研究の結果、ストーンヘンジ近辺で約4500年前(先史時代)に作られた建築物の遺跡が発見されました。

さらに、この遺跡はイギリス国内で発見された先史時代の遺跡の中では最大規模のものの1つとのこと

さて、かつての人々はどのような文明を築いていたのでしょうか。

驚くほど巨大な「柱の痕」

発見された遺跡の範囲、引いてみるとどれだけ巨大化がよく分かる。
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今回発見された遺跡はダリントン・ウォールを囲うかのように開けられた深さ5メートル、直径10メートルの20本を超える竪穴です。

この竪穴はストーンヘンジ周辺の調査を行っている「Stonehenge Hidden Landscapes Project (SHLP)」の調査員が2019年に発見したものでした。

当初、このデータは「地下に溜まった汚水が写ったもの」と誤解されていました。しかし、ダリントン・ウォール北側で同様のデータが採取されたことから人工物の可能性が浮上し、再評価されることとなります。

古代の遺跡が重ねられたgoogleマップ画像。左にあるのがストーンヘンジ。credit : ブラッドフォード大学/セントアンドリュース大学

この穴から採取された骨や泥などの堆積物を炭素年代測定で調べた結果、約4500年前(紀元前2500年)頃に設けられたものだということがわかりました。これはダリントン・ウォールが建設された時期と一致します。

このことを受けてチームは「この竪穴は神聖な領域を仕切る境界なのではないか」と考えました。

しかし、今回発見されたように広範囲を囲む構造物は他に類を見ないものであり、境界の他にも「内部にある宗教的なサイトへ訪問者を誘導する」ことや「あまり友好的ではない訪問者への警告」の役割を担っていたのではないかとされています。

構造物については未だにわからないことだらけですが、今後の研究によりストーンヘンジ周辺の当時の活気に満ちた文明とともに古代イギリスについて新たな洞察を得られることが期待できます。

ニックスナスホール博士は「ストーンヘンジの建設者たちが生活し、食事をした場所として、ダリントン・ウォールズはより広いストーンヘンジの景観の物語を解き明かす鍵となるものであり、この驚くべき発見は、新石器時代の祖先の生活や信仰についての新たな洞察を私たちに提供してくれます。」と述べ、今後の研究に対する意欲を語りました。

この研究はインターネット考古学デジタルジャーナルに掲載されました。

参照:new atlas /