ダイヤモンドよりも強固なカーボンナノ構造体の設計、作製に成功。

カリフォリニア大学アーバイン校の研究者らは、強度と密度の比としてダイヤモンドよりも強固なナノメートルサイズのカーボン構造体の作製に成功しました。この構造は理論上のパフォーマンスの限界に到達しています。

壁の厚さが約160ナノメートルのナノ格子構造 credit : Cameron Crook and Jens Bauer / UCI

過去数十年に渡り機械的メタマテリアルとして利用されてきたカーボンナノ構造体の新たな構造が最も優れたナノ構造体よりもその強度と高度が遥かに上回っていることを示しました。

その強度は従来の円筒形トラスから成るアーキテクチャと比べ最大639%、剛性は522%も向上しました。

「板状のデザインで配列されたナノ構造体は、信じられないほど強いものになるだろうと科学者たちは予測していました。」と、研究著者の一人であるキャメロン・クルック氏は声明で述べました。

「しかし、このような方法で構造体を製造することは困難であったため、我々がそれを成功させるまで、その理論が証明されることはありませんでした。」

論文の責任著者であるイェンス・バウアー氏はこの研究成果が、2光子重合直接レーザー書き込みと呼ばれる複雑な3Dレーザー印刷プロセスにかかっていたと語った。紫外線に敏感な液体樹脂の液滴の内部にレーザーを当てることで分子が2つの光子に当たり固体ポリマーとなる仕組みだ。

さらに、研究チームは完成した材料から余分な樹脂を取り除くために使用できるように、プレートに小さな穴を施した。最終工程として真空中で900℃に加熱されたガラス状構造物は多孔質材料としては科学者が考えていた中で最高の強度を誇ります。

バウアー氏は、この研究のもう一つの目標である、基材の生来の機械的効果の利用も同時に達成されたとして、100ナノメートルというサイズの欠陥を減らすことでシステムの総合的な強度をより向上させることができると語った。

ナノ格子は高い強度と質量の軽量化を両立させることが可能として航空機や宇宙船の性能を大幅に向上させることが期待されており、特に航空宇宙分野を担当する構造エンジニアから大きな注目を集めています。

参照:fabcross / カリフォリニア大学アーバイン校 / nature communications